- 監修:名古屋大学大学院医学系研究科 病態内科学講座
腎臓内科学 教授 丸山 彰一 先生 - 名古屋大学医学部附属病院 腎臓内科
講師 加藤 規利 先生
鑑別診断のためのチェックリスト
ステップ
1
TMAを確認するための検査
TMAを確認するための検査
TMAを診察した日時 :
検査項目 | 年 月 日 | 年 月 日 | 年 月 日 | 年 月 日 | |
---|---|---|---|---|---|
結 果 | 結 果 | 結 果 | 結 果 | ||
微小血管症性 溶血性貧血 |
血中ヘモグロビン | ||||
血清LDH | |||||
血清ハプトグロビン | |||||
破砕赤血球 (末梢血スメア) |
|||||
血小板減少 | 血小板数 | ||||
臓器障害 急性腎障害 (acute kidney injury, AKI) |
血清クレアチニン | ||||
その他の臓器障害 | |||||
腎以外の徴候 :
有 | 無 | |
神経系症状 | ||
心血管系症状 | ||
肺障害 | ||
四肢先端の血流障害 |
有 | 無 | |
消化器系症状 | ||
眼底病変 | ||
その他 : |
発症に関わる可能性のある因子 :
有 | 無 | |
自己免疫疾患・膠原病 | ||
悪性高血圧症 | ||
悪性腫瘍 | ||
感染症 | ||
妊娠関連TMA、HELLP症候群 |
有 | 無 | |
薬剤性TMA† | ||
臓器移植・骨髄移植後TMA | ||
コバラミン代謝異常症 (特に生後6か月未満で考慮) |
家族歴(HUS、TTP、aHUS、原因不明の腎不全、TMAの再発)
家族歴を聴取し、aHUSと診断された者、aHUSの認知度が低かった時代にHUSやTTPと診断された者、原因不明の腎不全を呈する者、TMAを再発する者などが家族にいる場合にはaHUSを強く疑う。
TMA類似疾患であるDIC(播種性血管内凝固症候群)、悪性貧血およびHIT(ヘパリン起因性血小板減少症)を鑑別すること。
TMAと関連する薬剤
シスプラチン、ゲムシタビン、マイトマイシン、クロピドグレル、チクロピジン、キニーネ、インターフェロンα、インターフェロンβ、抗VEGF薬、アレムツズマブ、シクロスポリン、タクロリムス、シプロフロキサシン、経口避妊薬、オナセムノゲン アベパルボベク
シスプラチン、ゲムシタビン、マイトマイシン、クロピドグレル、チクロピジン、キニーネ、インターフェロンα、インターフェロンβ、抗VEGF薬、アレムツズマブ、シクロスポリン、タクロリムス、シプロフロキサシン、経口避妊薬、オナセムノゲン アベパルボベク
ステップ
2
STEC-HUS、TTP除外のための検査
鑑別診断 | 検 査 | 結 果 | |
---|---|---|---|
STEC-HUS | 血便 | ||
便培養検査 | |||
志賀毒素直接検出法 | |||
抗LPS-IgM抗体 | |||
上行結腸壁の超音波検査(エコー) | |||
TTP | ADAMTS13活性 | ||
ADAMTS13インヒビター抗体 |
aHUSでも虚血性腸炎などの消化器症状を呈する例や、STEC以外の細菌やウイルスなどによる消化器感染を契機にaHUSを発症する例もあり、下痢を呈してもaHUSが否定されるわけではないので注意を要す。
二次性TMA除外のための検査
鑑別診断 | 検 査 | 結 果 | |
---|---|---|---|
コバラミン代謝異常症 (特に生後6か月未満で考慮) |
血漿ホモシスチン | ||
血漿メチルマロン酸 | |||
尿中メチルマロン酸 | |||
自己免疫疾患・膠原病 | 抗核抗体 | ||
抗リン脂質抗体 | |||
抗DNA抗体 | |||
抗セントロメア抗体 | |||
抗Scl-70抗体 | |||
ANCA | |||
C3 | |||
C4 | |||
CH50 | |||
IgG | |||
IgA | |||
IgM | |||
感染症 | 肺炎球菌 | ||
HIV | |||
インフルエンザウイルス | |||
百日咳 | |||
水痘 |