TMA診断からaHUS治療の流れ1)

実際の治療の流れとしては、TMAを呈し、STEC-HUSや血漿治療を行わない侵襲性肺炎球菌感染症などが否定的である場合には、診断を進めると同時に下記の経験的な治療を開始する。さらに輸液療法・輸血・血圧管理・急性腎障害 に対する支持療法を含めた全身管理が重要である。

血漿療法1)

aHUSにおける血管内皮細胞障害の発症に重要とされる補体の終末経路の活性化に対し、異常な補体関連蛋白や、抗H因子抗体を除去し、正常補体関連蛋白を補充する

血漿交換を行う場合は速やかに開始し、連日で施行し、徐々に減量していく治療が推奨されている。しかし、血漿交換を行うことが難しい身体の小さい小児患者や、血漿交換ができない医療環境では血漿輸注が施行されることもある。

通常は血小板数、LDH値、ヘモグロビン値の推移を見て、改善、または正常化したら漸減していく2)

aHUS全体では、血漿輸注や血漿交換により、約70%が血液学的寛解に至るが、長期的にはTMAの再発、腎機能障害の進行、死亡をきたすという報告がある3)。また長期血漿交換により、アレルギー反応や、バスキュラーアクセス不全、感染症などの合併症がある。

STEC-HUS、TTP、二次性TMA鑑別の検査を行いつつ、臨床的にaHUSと診断されたら、エクリズマブの治療開始を検討する4)。小児においては、成人と比較して二次性TMAの割合が低く、血漿交換や血漿輸注のためのカテーテル挿入による合併症が多いこと、またCFHの変異が多い欧米では血漿輸注や血漿交換のみでは最終的に腎死や死亡例が多いことから、小児で臨床的にaHUSと診断された場合には早期からのエクリズマブ投与が推奨されている5)

ラブリズマブ※6)

※2020年9月25日に抗補体モノクローナル抗体製剤ラブリズマブにaHUSの適応追加が承認されました6)

遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体で、補体タンパクC5に特異的に結合し、C5のC5a及びC5bへの開裂を阻害することで、終末補体複合体(C5b-9)の生成を抑制する
*維持期の投与間隔が4週間隔(体重5kg以上、20kg未満)または8週間隔(体重20kg以上)6)

エクリズマブ1)

遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体で、補体タンパクC5に特異的に結合し、C5のC5a及びC5bへの開裂を阻害することで、終末補体複合体(C5b-9)の生成を抑制する
*維持期の投与間隔が2週間隔(体重10kg以上)または3週間隔(体重5kg以上、10kg未満)7)
1) 非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド2015. 日腎会誌, 2016;58(2):62-75.
2) 坂井宣彦, 和田隆志. 日本腎臓学会誌, 2014;56(7):1082-1089.
3) Noris M, et al. Clin J Am Soc Nephrol, 2010;5(10):1844-1859.
4) Scully M, Goodship T. Br J Haematol, 2014;164(6):759-766.
5) Loirat C, et al. Pediatr Nephrol, 2016;31(1):15-39.
6) ユルトミリス®添付文書(第2版)
7) ソリリス®添付文書(第2版)
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