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監修: 名古屋大学大学院医学系研究科 病態内科学講座 腎臓内科学 教授 丸山 彰一 先生
    名古屋大学医学部附属病院 腎臓内科 講師 加藤 規利 先生
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どんな症状があるの?よくある症状って何?

全身の細い血管で形成された多くの血栓によってさまざまな症状が現れます

非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)では、全身にある細い血管で数多くの血栓が形成される血栓性微小血管症(TMA)という病態が生じることで、生命の維持に重要な臓器が突然機能しなくなったり、長期にわたって徐々に機能を失ったりする可能性があります。
これにより、さまざまな症状や合併症が現れることとなります。

特徴的なのは血液の異常、腎臓、脳、心臓、消化管、肺に関連する症状です

aHUSでは、おもに腎臓、心臓、脳、胃や腸といった消化管などに障害が生じます。

そのため、よくある症状・合併症は、血中の血小板が減少する血小板減少症や、赤血球が血栓にぶつかり破壊(溶血)される微小血管障害性溶血といった血液の異常だけではありません。
腎臓の機能が悪くなって末期腎不全に至り、透析や腎臓移植が必要になることもあります。

また、高血圧、心筋梗塞といった心血管系の症状や、精神的な混乱といった中枢神経系の症状が現れたり、下痢や吐き気・嘔吐などの消化器系の症状、呼吸困難などの呼吸器系の症状が現れたりします。

ただし、患者さんの症状は一人ひとりで異なり、症状がずっと現れない方もいれば、頻繁に体調を崩す方もいます。

例えばこんな症状や障害が現れます

マウスオーバーで各部位の症状や障害がわかります

  • 混乱といった中枢神経系の症状や脳卒中など

  • 心臓

    血圧上昇/高血圧症や心筋梗塞といった心血管系の症状

  • 腎臓

    腎機能障害、末期腎不全による透析や腎臓移植

  • 胃と腸

    吐き気・嘔吐、腹痛、下痢などの消化器系の症状

これら以外にも、血液の異常によって貧血や疲労感が現れたり、軽い打撲でも皮下に出血が生じる出血斑(紫斑)などがみられたりします。

点線の用語については、マウスオーバーで説明が表示されます。